「万博のキャラクターって何体いるんだろう?」「トゥンクトゥンクの前はどんなキャラクターがいたの?」と気になったことはありませんか?
万博ごとに個性豊かなキャラクターが誕生しているのですが、1975年から2027年まで全体像をまとめた情報は意外と少なく、調べるのに手間がかかりますよね。
この記事を読めば、歴代6体の選定エピソード・炎上と人気回復の経緯・世界の万博マスコットとの比較まで、一気に把握できます。
万博キャラクター(マスコット)が誕生した歴史的背景
日本の万博歴代キャラクター6体の選定秘話
ミャクミャク炎上から「ミャクミャク様」への逆転劇
トゥンクトゥンクの最新情報(サンリオコラボ・ミャクミャクコラボ)
世界の万博マスコットと日本との違い
万博にキャラクター(マスコット)が誕生したのはいつから?
万博の顔として今や欠かせないキャラクターですが、その歴史は意外なほど浅く、世界的に見ても1980年代以降の文化です。まずその背景から整理しておきましょう。
世界初の万博マスコットは1984年アメリカ生まれ「シーモア・D・フェア」
世界で初めて万博の公式マスコットが誕生したのは、1984年にアメリカのニューオーリンズで開催された「ニューオーリンズ国際河川博覧会」です。マスコットの名前は「シーモア・D・フェア(Seymour D. Fair)」で、川をテーマにしたデザインが採用されました。
このマスコット文化は1980年代に急速に世界へ広まりました。日本でも翌1985年のつくば万博から本格的にキャラクターが登場し、以降は公募による国民参加型の選定が定着していきます。
1970年大阪万博に公式キャラクターがいなかった理由
「1970年の大阪万博のキャラクターは?」とよく聞かれますが、1970年大阪万博(日本万国博覧会)には公式キャラクターが存在しません。当時はまだ万博マスコットという文化自体がなかったためです。
1970年の大阪万博では、岡本太郎氏がデザインした「太陽の塔」が事実上のシンボルとして機能していました。来場者数6,421万人を記録したこの万博で、太陽の塔は今も大阪万博の象徴として語り継がれています。
日本の万博キャラクター歴代一覧【1975〜2027】
1975年の沖縄海洋博から2027年の横浜万博まで、日本では6体の公式キャラクターが誕生しています。それぞれの選定エピソードを順番に見ていきましょう。
1975年 沖縄国際海洋博覧会「オキちゃん」
1975年に沖縄で開催された国際海洋博覧会のマスコットが「オキちゃん」です。日本の万博史上、最初の公式キャラクターにあたります。
キャラクターデザインは日本を代表するグラフィックデザイナーの故・亀倉雄策氏が担当しました。イルカを擬人化したキャラクターで、青い背中と白いお腹が沖縄の海を表現しています。名前は県内の小学生からの公募で「オキちゃん」が選ばれ、応募総数は30,209点にのぼりました。
「オキちゃん」の愛称は海洋博終了後も沖縄美ら海水族館のイルカたちに受け継がれ、現在も「オキちゃん」の名を持つイルカが水族館で活躍しています。50年以上にわたって愛され続けている存在です。
1985年 つくば科学万博「コスモ星丸」|中学生のデザインが採用された奇跡
1985年3月から9月にかけて茨城県で開催された「国際科学技術博覧会(つくば万博)」のマスコットが「コスモ星丸」です。つくば万博の来場者数は2,033万人を記録しました。
コスモ星丸の誕生には、ほかの万博キャラクターにはない特別な経緯があります。1981年から1982年にかけて全国の小中学生を対象に公募が行われ、当時愛知県一宮市に住んでいた中学1年生の女子生徒がUFOをイメージして描いた原案が選ばれました。その後、選考委員を務めたイラストレーターの和田誠氏が仕上げを加え、現在のデザインが完成しています。
つくば万博のマスコットとして誕生したコスモ星丸は、宇宙と未来をテーマにした当時の科学ブームを象徴するキャラクターです。万博終了から40年以上が経った現在も、茨城県つくばエキスポセンターのキャラクターとして活躍しており、LINEスタンプやグッズも展開されています。
1990年 国際花と緑の博覧会「花ずきんちゃん」|手塚治虫が選んだキャラクター
1990年4月から9月まで大阪で開催された「国際花と緑の博覧会(花の万博)」のキャラクターが「花ずきんちゃん」です。花の万博キャラクターとして183日間の会期中に2,312万人が来場しました。
花ずきんちゃんの選定プロセスは、日本の万博史の中でも特に豪華なエピソードを持っています。1987年4月から5月にかけてデザインを公募したところ、全国から9,603点もの応募が集まりました。この膨大な応募作品の中から、審査委員長を務めた漫画家・手塚治虫氏が蔵前侑吏恵さんのデザインを選出し、その後立体デザインの仕上げを手塚氏自身が行いました。
名前もまた公募で決定しています。1987年7月から8月にかけてキャラクターの名前を募集したところ、29,267点の応募が集まりました。その中から「花ずきんちゃん」が選ばれ、同年10月に正式発表されています。
2005年 愛知万博(愛・地球博)「モリゾーとキッコロ」|今も愛され続ける理由
2005年3月から9月にかけて愛知県で開催された「愛・地球博」の公式キャラクターが「モリゾー」と「キッコロ」です。「モリコロ」の愛称でも親しまれており、来場者数は2,204万人を記録しました。
2体のキャラクターはデザインユニット「アランジアロンゾ」が手がけた、まるいフォルムが特徴の森の精霊です。モリゾーは不思議な力を持つ心やさしい森の精、キッコロは好奇心と行動力あふれる元気な森の精という設定で、「自然との共生」という万博テーマを体現しています。
万博開催の1年前にあたる2004年からNHK教育テレビでアニメ放送が始まり、子どもたちに広く認知されました。万博終了後も「モリゾー・キッコロ 森へいこうよ!」として2015年3月まで放送が続いたことから、幅広い世代に記憶されているキャラクターです。
現在も楽天市場・Amazonでぬいぐるみやグッズが購入でき、万博から20年が経った今も根強いファンが存在します。
モリゾー・キッコロのグッズは楽天市場やAmazonで現在も販売中です。
2025年 大阪・関西万博「ミャクミャク」|炎上から”ミャクミャク様”への逆転劇
2025年4月から10月に開催中の大阪・関西万博の公式キャラクターが「ミャクミャク」です。その誕生から人気獲得までの経緯は、近年の万博史の中でも特に印象的な物語といえます。
デザイナーと選定経緯
ミャクミャクは1,898点の応募作品の中から、デザイナー・絵本作家の山下浩平氏の作品が選ばれ、2022年3月22日に公式キャラクターとして発表されました。コンセプトは「細胞と水」「脈々と受け継がれるいのち・人類のDNA」です。名前の「ミャクミャク」は山下氏自身が命名しており、「脈々と受け継がれる命」を意味します。
発表直後の炎上と受け止め
2022年3月の発表直後、ミャクミャクのデザインはSNSで「怖い」「不気味」と批判を浴びました。従来の万博キャラクターにはない前衛的なビジュアルが話題を呼び、炎上状態が続きました。また後に、ダリの絵画との類似を指摘する声もSNSで広がりました。
時間とともに広まった人気
しかし、発表から時間が経つにつれてミャクミャクへの評価は変化していきます。「形を変え続けることができる」という公式設定が二次創作の自由度を高め、2022年12月のコミックマーケットではミャクミャクのコスプレをした参加者が登場しました。「ミャクミャク様」と呼ばれる現象が生まれ、SNS上でのファンアート投稿数も増加。関西元気文化圏賞の特別賞を受賞するなど、公式評価も高まっています。
万博が実際に開幕した2025年4月以降は「かわいい」という声が一気に広まり、公式グッズも高い人気を見せています。
2027年 GREEN×EXPO 横浜「トゥンクトゥンク」|最新・最注目キャラクター
2027年3月から9月に横浜市上瀬谷地区で開催されるGREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)の公式マスコットが「トゥンクトゥンク」です。
デザインと選定経緯
トゥンクトゥンクのデザインは映像ディレクター・アートディレクターの牧野惇氏が手がけました。指名コンペティション方式で選ばれており、デザインは2024年3月19日(開催3年前)に発表されています。
名前は一般公募で決定しました。6,076作品もの応募の中から専門家による1次審査を経て、北原やえさんの命名「トゥンクトゥンク」が選ばれ、2024年6月22日(開催1000日前)に正式発表されました。
コンセプト:宇宙から地球に憧れた精霊
トゥンクトゥンクのコンセプトは「人といろんな命が共鳴してつながっている状態」です。宇宙のはるか遠くから地球に憧れてやってきた精霊という設定で、植物や万物の感情に共鳴してその気持ちを人間に伝えます。地球が美しければ喜んで花を咲かせ、地球が汚れると悲しんでエネルギーを失うという感受性の強いキャラクターです。
「人間が万物への想像力と調和の心を取り戻すことの大切さを広げること」を意図したキャラクターで、GREEN×EXPO 2027のテーマの自然と人間の関係を体現しています。
サンリオコラボ・ミャクミャクとのコラボも実現
トゥンクトゥンクはすでに複数のコラボ展開が始まっています。2024年11月にはサンリオキャラクターズとのコラボ商品が発売されました。また2025年9月には2025大阪・関西万博のミャクミャクとの公式コラボ商品も登場し、横浜と大阪の万博キャラクター同士の共演が実現しています。
公式グッズは「2027年国際園芸博覧会マスターライセンスオフィス」の公式グッズサイト(expo2027mlo.jp)で随時新商品が追加されています。
参考:公式マスコットキャラクター|GREEN×EXPO 2027
万博キャラクター選定プロセスを比較|公募 vs 指名コンペ
歴代万博キャラクターの選定方式を比較すると、大きく「公募型」と「指名コンペ型」に分かれます。この違いを見ると、時代によってキャラクターへの期待がどう変わってきたかが見えてきます。
公募で選ばれたキャラクターたち
歴代6体の選定プロセスをまとめると、各万博でどれだけ国民参加を重視してきたかがよくわかります。
| キャラクター | 万博 | 応募数 | 審査の特徴 |
|---|---|---|---|
| オキちゃん(名前) | 1975年 沖縄海洋博 | 30,209点 | 県内小学生の応募が採用 |
| コスモ星丸(デザイン原案) | 1985年 つくば万博 | 全国小中学生から公募 | 和田誠氏が仕上げを担当 |
| 花ずきんちゃん(デザイン) | 1990年 花の万博 | 9,603点 | 手塚治虫氏が審査委員長 |
| 花ずきんちゃん(名前) | 1990年 花の万博 | 29,267点 | 委員会で決定 |
| ミャクミャク(デザイン) | 2025年 大阪万博 | 1,898点 | プロデザイナー対象の指名コンペ |
| トゥンクトゥンク(名前) | 2027年 横浜万博 | 6,076点 | 専門家1次審査→選考委員会 |
コスモ星丸と花ずきんちゃんは「デザインも名前も国民参加」という点で特に開かれた選定プロセスを持っています。一方、ミャクミャクとトゥンクトゥンクはデザインをプロに委ねつつ、名前は一般公募という組み合わせが採用されています。
デザイン選定で光った「審査委員」の存在
歴代キャラクターの選定には著名人の存在が欠かせませんでした。1985年つくば万博ではイラストレーターの和田誠氏が選考委員として原案に仕上げを加え、1990年花の万博では漫画家・手塚治虫氏が審査委員長として最終デザインを決定しました。
2025年大阪万博のミャクミャクでは、デザイナー・山下浩平氏のコンセプト力が選定の決め手となりました。公募の窓口を広く開きながらも、最終の仕上げや判断には高い専門性を持つ人物が関わるという構造は、歴代万博に共通する特徴です。
歴代万博キャラクターの人気ランキングは?
歴代キャラクターに公式の人気ランキングは存在しませんが、SNS反応やグッズ販売状況などから人気の傾向を分析できます。
ファン投票・SNS反応をもとにした人気の傾向
根強い人気ナンバーワン:モリゾーとキッコロ
愛知万博から20年が経った現在も、楽天市場・Amazonでグッズが安定的に販売されています。子ども向けNHKアニメで長期放送されたことで幅広い世代に浸透しており、「万博のゆるキャラで1位は何ですか?」という質問に対して最も多く名前が挙がるのがモリゾーとキッコロです。
逆転人気で急上昇:ミャクミャク
発表時の炎上から一転、2025年の万博開幕後に「かわいい」「ミャクミャク様」として人気が急上昇しています。SNSでのファンアート数、グッズ販売数ともに万博史上でも高い水準を記録しているとみられます。二次創作ガイドラインを整備して創作活動を後押しした協会の判断が人気拡大に貢献しました。
今後の注目株:トゥンクトゥンク
2027年に向けて認知度が着実に高まっています。サンリオコラボやミャクミャクとのコラボといった話題性の高い展開が続いており、万博開幕後の人気拡大に注目が集まっています。
歴史的価値が高い:コスモ星丸・花ずきんちゃん・オキちゃん
現役世代への知名度は限られますが、博物館・記念館での活動や当時の資料として高い文化的価値を持ちます。コスモ星丸はミュージアムキャラクターアワードへの継続参加でファンコミュニティが維持されています。
世界の万博キャラクター歴代まとめ
世界の万博マスコットと日本を比べると、日本の選定プロセスの独自性がよく見えてきます。
1984年〜2020年 世界の主要万博マスコット一覧
日本の歴代マスコットと比較するために、海外の主要万博マスコットを一覧でまとめました。
| 年 | 万博 | キャラクター名 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1984年 | ニューオーリンズ国際河川博覧会(米) | シーモア・D・フェア | 世界初の万博マスコット |
| 2010年 | 上海国際博覧会(中国) | 海宝(ハイバオ) | 漢字「人」をかたどった青いキャラクター。「四海之宝(世界の宝)」が名前の由来 |
| 2015年 | ミラノ万博(イタリア) | ボスコ・アグリカルタ | 食と農業がテーマの自然をモチーフにした2体 |
| 2020年 | ドバイ万博(UAE) | アリフ・オプティ・テラ | 3つのサブテーマに対応した3体構成 |
世界の万博マスコットを見渡すと、2体・3体でテーマを分担する形式も多い一方、日本の万博は1体のキャラクターに物語性を持たせる傾向が強いことがわかります。
日本の万博マスコットが世界と違う点
日本の万博マスコットの最大の特徴は「公募文化」です。名前や原案デザインを国民から広く募り、国民参加型で選定するスタイルは、オキちゃん(1975年)から一貫して続いています。
海外の主要万博では、デザインをクリエイターや機関が主導するケースが多い傾向があります。これに対して日本では「誰でも応募できる」という開かれた選定プロセスが定着しており、採用された応募者のエピソードがキャラクターの物語を豊かにしています。コスモ星丸を生み出した中学1年生の女子生徒、花ずきんちゃんを命名した公募参加者、トゥンクトゥンクの名前を考えた北原やえさん——それぞれがキャラクターの歴史の一部です。
よくある質問
- 万博のゆるキャラで1位は何ですか?
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公式ランキングは存在しませんが、SNSやグッズ販売の状況からモリゾーとキッコロが根強いトップ評価を得ています。愛知万博から20年を経た現在もグッズが販売され続けているのはモリゾーとキッコロだけです。2025年の開幕以降はミャクミャクの人気が急上昇しており、今後はトゥンクトゥンクも有力候補となる見込みです。
- ミャクミャクの見た目はなぜあんなに変わったのか?
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ミャクミャクには「形を変え続けることができる」という公式設定があります。2022年の発表時から現在にかけて、グッズや公式コンテンツごとに表情や形が異なって見えるのはこの設定によるものです。デザインの根幹が変更されたわけではなく、可変性そのものがミャクミャクの個性として設計されています。
- 1970年の大阪万博の公式キャラクターは?
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1970年の大阪万博(日本万国博覧会)には公式キャラクターは存在しません。当時はまだ万博マスコットという文化がなかったためです。シンボルとして機能したのは岡本太郎氏デザインの「太陽の塔」で、今も大阪府吹田市の万博記念公園に現存しています。
- ミャクミャクの名前の由来は?
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ミャクミャクは「脈々と受け継がれるいのち・人類のDNA」がコンセプトです。「命の脈」を繰り返すことで生命の継続性を表現しており、命名はデザイナーの山下浩平氏本人が行いました。
まとめ|歴代キャラクターが紡ぐ万博の物語と次の主役トゥンクトゥンク
1975年のオキちゃんから2027年のトゥンクトゥンクまで、日本の万博キャラクターは時代ごとの技術・環境・価値観を映してきました。海の精霊から宇宙の精霊へ、そのコンセプトの変遷は日本社会の関心の移り変わりそのものです。
モリゾーとキッコロが「自然との共生」を、ミャクミャクが「いのちの継続」を体現したように、トゥンクトゥンクは「人と万物の共鳴」というメッセージを2027年横浜から発信します。
- 2027年3月19日:GREEN×EXPO 2027 横浜開幕
- 前売り1日券(大人4,900円)は公式チケットサイトで購入可能
- トゥンクトゥンクの公式グッズは expo2027mlo.jp で販売中
チケット情報や横浜万博の見どころは以下の記事も参考になります。
※この記事の情報は2026年4月時点のものです。最新情報はGREEN×EXPO 2027公式サイトをご確認ください。

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